7. 権利化後

権利化後 - 商標権の存続期間と更新手続について

中国における登録商標の保護期間は10年であり、登録日から起算されます。
更新時には商標局に商標更新申請書を提出することにより、形式的審査がおこなわれ、更新申請が認められたときは、更新証明書の交付とその公告がなされます。
更新手続き期間は商標権満了日前後6ヶ月の1年間となっており、満了日以降の6ヶ月間(グレースピリオド)に更新する場合には、追加の費用を支払わなければなりません。

権利化後 - 不使用取消について - 不使用取消審判の制度

中国では登録商標が継続して3年間不使用であれば、不使用取消請求を商標局に対して行うことができます。不使用取消請求は、利害関係者のみではなく、誰でも行うことができます。
商標権者は不使用取消請求の通知受領日から2ヶ月以内に使用証拠資料、もしくは不使用についての正当な理由を提出しなければなりません。
期限が満了しても使用証拠が提出されない場合や不使用について正当な理由が認められない場合は、商標局によりその登録商標が取り消されます。
不使用取消の決定に不服があれば、取消決定通知の受領日より15日以内に商標評審委員会([TRAB]Trademark Review and Adjudication Board)に再審請求を行うことができます。
さらに商標評審委員会の決定に対して不服があれば通知を受け取った日より30日以内に「北京中級人民法院」に起訴することができます。

権利化後 - 不使用取消について - 「商標使用」の定義について

商標法実施条例第3条(2002年9月15日施行)に「商標使用」の定義について下記の通り定められています。
「商標法及び本条例でいう商標の使用とは、商標を商品、商品の包装もしくは容器、および商品取引書に用い、または広告宣伝、展示およびその他の商業活動において商標を用いることをいう。」

権利化後 - 不使用取消について - 登録商標の変更について

中国商標法では、登録商標を使用する際に商標権者は登録商標を無断で改変し変更してはならないと定めております。
登録商標の変更の例としては以下の内容が考えられます。
①繁体字と簡体字 ⇒ 繁体字と簡体字相互の改変行為は取消対象となる
②標準文字と他の書体 ⇒ 具体的な判断基準は明示されていませんが、多少の変更なら使用と認め
  られます。大きく字体が崩れるような場合は注意が必要です。
③英語と中国語の二段併記 ⇒ 登録された商標形態と同じ二段併記にて使用する必要があります。
  英語・中国語を別々に使用した場合や、二段併記の上下を入れ替えて使用した場合においても正式な使用と認められません。

権利化後 - 商標登録取消審判

既に登録された商標に対する、商標登録の取消審判請求は商標評審委員会([TRAB]Trademark Review and Adjudication Board)に対して行うことができます。
この決定に対して不服があれば商標評審委員会の決定通知を受け取った日より30日以内に「北京中級人民法院」に起訴することができます。

権利化後 - 商標権の譲渡について

中国における商標権の譲渡は、商標局への譲渡手続きが必要となり、商標局による審査の後、公告された日から商標権譲渡の効力が発生します。
商標権を譲渡する際は、商標権者がその同一又は類似の商標を一括して譲渡しなければならず、一括譲渡がなされない場合、商標局より補正の通知がなされます。
中国では消費者の誤認混同を避ける目的で分離・分割移転を制限しております。一方日本においては、分離・分割移転が認められています。

権利化後 - 名義変更登録について

法人の名称変更や住所の移転などが発生した場合、商標局に変更登録をしなければなりません。
変更登録をする際、関連する商標権のすべてを一括して変更登録する必要があります。一括変更されない場合はその変更申請は放棄されたものとみなされます。

権利化後 - 登録表示について

登録商標権者は、登録商標を使用する際に商品、商品の包装、商品説明書などに「登録商標」または登録マークを使用することができます。
これまでは登録標示については登録商標権を使用する場合の強制規定でしたが、現在は任意規定となっております。登録マークは注またはRを商標の右上もしくは右下に標示しなければなりません。

権利化後 - 使用許諾について - 使用許諾制度上の義務について

登録商標の使用許諾とは、商標権者が他人に特定の登録商標の使用を許諾する法律行為のことをいいます。
中国の商標使用許諾制度では、商標権者と被許諾者に消費者保護の観点から、双方の義務を定めております。
①ライセンサー(商標権者)の監督義務
  ⇒「許諾者は被許諾者がその登録商標を使用する商品の品質を保証しなければならない」
②ライセンシー(被許諾側)の品質保証義務
  ⇒「被許諾者はその登録商標を使用する商品の品質を保証しなければならない」
③使用にかかる対象商標への表示義務⇒「他人の登録商標を使用することを許諾されているときは、
  その登録商標の商品に被許諾者の名称及び商品の原産地を明記しなければならない」
④契約書の届出義務
  ⇒「商標登録人が他人にその登録商標の使用を許諾する場合は、許諾者は契約締結日から3ヶ月以内
  に許諾契約書の副本を商標局に登録のために届出なければならない」

権利化後 - 使用許諾について - 使用許諾契約について

商標の使用許諾については、必ず使用許諾契約を締結しなければなりません。商標の使用許諾については設定登録が義務付けられています。
商標権者と被許諾権者の間で商標使用許諾契約が締結された後、3ヶ月以内に商標局に対し使用許諾契約の届出を行う必要があります。届出申請の後、形式審査が行われ、商標公告されます。
現在、使用許諾契約書の届出義務違反についての罰則は規定されておりませんが、届出のない場合は、第三者対抗要件を有しないことになってしまいます。

権利化後 - 使用許諾について - 使用許諾の形式について

中国における使用許諾は以下の三形態存在します。
①独占的使用許諾(被許諾権者のみが使用できる)
②排他的使用許諾(商標権者と被許諾権者のみが使用できる)
③通常的使用許諾(商標権者と各被許諾権者が使用できる)

権利化後 - 権利の監視について - 中国における商標公報ウォッチング

中国において出願公告された第三者の商標を監視し、自社のビジネスの阻害要因をいち早く察知し、登録阻止、権利化の排除を行うことが重要です。
特に中国語の商標については、中国特有の審査基準により、称呼が同一の商標が複数並存するケースなどもあることから、中国語商標に限定したウォッチングを行うことが重要です。

権利化後 - 他人による商標出願・商標権に対する対抗手段について

他人による同一及び類似商標の出願、商標登録があった場合の対抗手段としては、以下の2通りの対抗手段が考えられます。
①異議申立
  ⇒公告日から3ヶ月以内に申立をしなければならないので、公報のウォッチングを確実に行うことが
  重要です。
②商標登録取消審判
  1. 不正登録を理由とする取消審判
  2. 著名商標の侵害を理由とする取消審判
  3. 商標の不使用を理由とする取消審判

ページトップへ