カーボンファイバーに注目、世界を牽引する日本企業の存在と海外での活用方とは

自動車の未来を変える新素材に期待

2018年10月26日、車体に新素材を使用し、大幅な軽量化を実現した電気自動車”ItoP(アイトップ)”が山形県米沢市の山形大工学部キャンパスで一般公開されました。炭素繊維強化樹脂などを含む「しなやかなタフポリマー」を車体原料としており、車体重量は従来車の6割程度に当たる850㎏に抑えられてると言います。


モーターなどの駆動部分やバッテリー以外は、ほぼ全て新素材が使用されているとのこと。このような新素材が自動車の重さを軽減させることにより、電気自動車の普及や「空飛ぶ車」の実現に弾みがつくと期待されており、今、自動車の未来を変えようとしているのです。

注目の素材「炭素繊維/カーボンファイバー」

新素材として活用が進んでいる新素材のひとつに”炭素繊維/カーボンファイバー(Carbon fiber)”があります。

世界最大の商標データベース「GlobalBrandDatabase(以下略GBD)」で、指定商品名に”Carbon fiber”を含む商標を検索した結果が 1,185件 。その内、出願数の多い上位権利者はこちら。

[su_table]順位権利者名(国名)事業内容出願件数1東レ(日本)合成繊維・合成樹脂をはじめとする化学製品や情報関連素材を取り扱う大手化学企業482新日鐵住金(日本)日本最大手の鉄鋼メーカー413KX TECHNOLOGIES(アメリカ)新技術やろ過システムの開発334IGOR AKRAPOVIC/イゴル・アクラポヴィッチ(スロベニア共和国)オートバイのエキゾーストマニホールド、マフラーを製造するメーカー255三菱ケミカル(日本)総合化学メーカー19

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世界を牽引する日本企業の存在

日本の技術力は様々な分野で世界中から注目を集めていますが、なかでも大きな脚光を浴びているのが”炭素繊維”なのです。「鉄より強いのに、軽い」という炭素繊維の特性を生かし、飛行機や自動車をはじめ活用の場が広がっています。日本での炭素繊維の開発・製造は1970年代になって本格的に開始され、80年代に入り、国内メーカーが技術開発を重ね、品質の向上に努めた結果、品質/生産量ともに世界ナンバーワンに成長し、現在日本が誇る代表的な産業の一つになっているのです。

出願数の多い上位権利者からも、上位5社中3社に日本企業がランクインしており、日本企業が世界の”炭素繊維”業界を牽引していることが伺えます。

カーボンファイバーのこれからの活用方

2018年の出願件数が1番多い企業は、出願件数9件で、ドイツに本社を置く炭素製品の世界最大規模メーカーであるSGLカーボン社。

SGLカーボン社と、ドイツの自動車メーカーであるBMWグループは、カーボンファイバー複合素材の分野で長年にわたり協力してきています。2009年10月には、カーボンファイバーを自動車に本格使用するために、両社の持つ中核的な専門知識を統合した合弁会社を設立するなど、カーボンの使用による将来の技術プロジェクトを遂行してきました。


同社の出願商標は全部で192件。その内、”自動車”などが対象となる第12類の出願は53件と多くを占めていることがわかります。また、第12類の出願は2018年に10件と過去最高であり、2018年10月には自動車用途向けのソリューションを提供するイベントを開催するなど、より一層自動車に関連する新素材への活用に注力する姿勢が伺えます。また、最新の出願商標の指定商品・役務からは、”自動車”に限らず”航空機”の部品に関しても記されており、 陸上、水上、空中の幅広い乗物への活用を視野に入れていることが考えられるのではないでしょうか。

世界が注目する産業

炭素繊維は軽くて強度に優れており、熱にも強いという化学的な安定性を持っているため、長期間使用しても劣化しないという特性があります。そのため、飛行機や自動車にとどまらず、様々な分野への活用が期待され、世界中が注目する産業です。

今回のように、データベースで”素材”に注目することで、様々な分野へどのように活用されいくか、先読みできるのではないかと考えます。

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〈ライタープロフィール〉 中山 礼美(なかやま れいみ)

GMOブライツコンサルティング株式会社 IPソリューション部/メディア担当 consul@brights.jp

2011年に入社後営業サポート業務に携わり、2017年5月よりメディア担当者として、商標やドメインネームの業務を学びながら記事を発信。様々な業界のトレンドを意識した記事作りの難しさに奮闘中。趣味は食べるコト、プチプラでお得感の高いものを探すこと。

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