<著者:友利 昴先生> 「オリンピックVS便乗商法」から学ぶ、自身で考え判断できるバランス感覚を(前編)

「2020円キャンペーン」 「祝・夢の祭典」 「●●選手がんばれ!」

2020年東京オリンピックを想起させるこれらの表現。これらの表現を使用すると、大会組織委員会から”アンブッシュ・マーケティング”であるとしてクレームを受ける可能性がある…!?東京でオリンピック開催が決定して以降、”アンブッシュ・マーケティング”について徐々に認識されるようになってきているものの、具体的なルールの理解はされていないのではないでしょうか。

こうした「クレーム」や「ルール」に、本当に根拠はあるのか。わかりやすく検証をし、どのように向き合うべきかについて考えるきっかけを与えてくれる書籍『オリンピックVS便乗商法: まやかしの知的財産に忖度する社会への警鐘』が発売されました。

普段は企業の知財担当者としての顔を持ち、著者でもおられる友利 昴先生にお話しを伺ってきました。これを読むと、2020年東京オリンピックの見方が更に面白くなりますよ!

そもそも、便乗商法(アンブッシュマーケティング)とは?

友利:”アンブッシュマーケティング”とは、ある対象について、対象に無許可で、かつその知的財産権を侵害せずに、対象を利用して宣伝効果を挙げる手法のことで、日本では”便乗商法”とも言われています。

私がアンブッシュマーケティングを知ったのは、約5年前に勉強会に参加したとき。2020年東京オリンピック開催が決まった直後から、オリンピック関連の表現に対する締め付けが厳しさを増す風潮に違和感を覚えていました。オリンピックに近づくな!という圧を感じるほど。

例えば、日本オリンピック委員会は、ウェブサイトに”オリンピック等に関する知的財産・オリンピックのイメージ等の無断使用・ 不正使用ないし流用は法的にも罰せられます。”と警告しています。この警告の妥当性を検証し、こうした警告にまったく疑問を呈することなく忖度してしまう社会の風土に「ちょっと待った」をかけ、世間の知財に対する認識を底上げできればと今回の執筆を進めました。


特殊な経歴を持つ異端の存在

ブライツ:本書では、今までのオリンピックの歴史を振り返り、オリンピック組織が行ってきた巧妙かつ堂々とした主張が紹介され、それに対して知財を用いながら検証していく、それも推理小説のように書かれる内容が面白かったです。オリンピックという題材を通じながら知財に興味を持つ方も出てくる気がしました。友利さんの独特な視点はどのように培ったものなのでしょうか?

友利:大学生の頃からライターの仕事をしていたことが大きいと思います。出版事業に携わり、著作権や他人の権利について配慮しながらも、『できる限り自由な表現をしたいという”作り手マインド”』と、企業での経験から『権利を独占して競合の自由を制限したいという”企業の知財担当マインド”』の両⾯から物事を⾒る視点が⽣まれました。

その両方の視点を行き来しながら、知財にまつわる問題を捉えることで、知財の愉しさや奥深さ、もっと言えば本質が表現できると思っています。


知財意識を一段階高める高等教育を

本を書く中で感じたのは、「知的財産権は大事なんだ」と考える人ほど、オリンピック組織に対して忖度してしまうということ。漠然とした「知財尊重意識」は、時に必要以上の委縮を生み、表現の幅を狭めることにもつながることがあります。これはもったいない。「ボーダーラインを知る」ことで、表現の幅を広げ、競争力を生み、またトラブルに巻き込まれない力をつけることにもつながる、と強く感じます。

また、単に「他人の権利を尊重しましょう」というのが”知財の初等教育”だとしたら、次のステップとして、知財に対する認識をもう一段階引きあげるような取り組みが大事だと思っています。

例えば、著作権法の目的は「著作者の権利を守るため」ではなく「文化を発展させること」です。この、根本的な目的に立ち返ったとき、そのために必要な権利保護の在り方とは?許容すべき表現の自由使用とは?といった問いかけに、自身で考えて答えを出す力やバランス感覚を養える”知財の高等教育”の重要性を感じています。また、私自身も、そのような教育に貢献する活動ができればと思っています。

〈購入はこちらから〉

オリンピックVS便乗商法: まやかしの知的財産に忖度する社会への警鐘 *書店でもご購入可能です。

[su_table]後編はこちらから

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〈著者プロフィール〉 友利昴(ともり すばる)

著述家。慶応義塾大学環境情報学部卒業。1級知的財産管理技能士(コンテンツ/ブランド専門業務)。企業で法務知財業務に携わる傍ら、知的財産やブランド論を中心に著述活動や講演を行う。他の著書に『それどんな商品だよ!』(イースト・プレス)、『へんな商標?』シリーズ(発明推進協会)などがある。

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〈本記事ライタープロフィール〉 中山 礼美(なかやま れいみ)

GMOブライツコンサルティング株式会社 IPソリューション部/メディア担当 consul@brights.jp

2011年に入社後営業サポート業務に携わり、2017年5月よりメディア担当者として、商標やドメインネームの業務を学びながら記事を発信。様々な業界のトレンドを意識した記事作りの難しさに奮闘中。趣味は食べるコト、プチプラでお得感の高いものを探すこと。

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